| 乳がん治療とリンパ浮腫
先日、術後7年経過した患者さんが、「手術したほうの手がむくむんよ〜」といって来院されました。
診察するとたしかに、手術した手背〜前腕がリンパ浮腫になっていました。
すぐに左右の周囲径を測定すると、2pの差がありました。
ちなみに、周囲径左右差1p以上をリンパ浮腫と定義されています(スポーツや力仕事されていたかたは1p程度の左右差はあるんですが)。
2pの差は中等度のリンパ浮腫です。
話をきくと、力仕事を長時間したことがきっかけだったようです。
すぐに、予防のために気をつける事を復習し、早期治療の事も説明しました。
その後、すぐにむくみは改善してきました。
このかたは、7年前の手術の際、リンパ節を1個しか摘出していない、いわゆるセンチネルリンパ節生検のかたです。
腋窩リンパ節郭清(わきの下のリンパ節をごっそりと取る)を受けたかたでは20〜50%にリンパ浮腫は生じるとされていますが、それをできるだけ少なくするためにセンチネルリンパ節生検が行われ、リンパ浮腫の発症率は1/4になるとされていますが、やはり0%にはなりません。
このかたのように、術後7年以上たった、センチネルリンパ節生検のかたでも生じる、というのを実感しました(前からよくわかっているのですが)。
リンパ浮腫は1月、と夏が近づく頃に多いんですが、これは年末の大掃除と、服が薄着になって気づくから、と言われています。
たしかに、今年も1月に乳がん術後のフォローアップしているかたのうち3名にリンパ浮腫が発症していました。
みなさん年末の大掃除がきっかけでした。
ずいぶん少なくなってきたとはいえ、まだまだ予防のための勉強会や啓発が必要ですね!
広島リンパ浮腫研究会、というリンパ浮腫で悩んでいる患者さんや医療機関のために始めた会があります。
今まで、平成22年1月広島市、平成23年10月福山市、平成24年5月三次市、平成25年3月廿日市市、平成25年11月尾道市、平成26年5月東広島市、平成26年11月広島市、平成27年6月呉市、平成27年11月広島市で開催し、毎回100名以上の参加者が勉強しに来られました。
次回は、平成28年5 月29日に吉田総合病院で行われます。
今回、私も参加します。
非常に大切で、為になる講習会ですので、患者さん(乳がんだけでなく婦人科がんや大腸がんなども)だけでなく、医療スタッフのかたもどうぞご参加ください。
申し込みは不要で、参加費・駐車場代は無料です。
第13回講習会
「リンパ浮腫 予防の主役は あなたです!」
日時:平成28年5月29日 10:00〜13:00
場所:吉田総合病院(安芸高田市吉田町)
また、ラジオでリンパ浮腫について簡単に説明していますので、聞いてみてください。
3月21日(月)〜3月25日(金)10:54〜11:00にFMちゅーピー(FM 76.6MHz)放送予定です。
テーマは、「乳がん治療とリンパ浮腫」についてです。
公開:2016.3.14 <ページの先頭に戻る>
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